「ぼくのなつやすみ」というシミュレーションゲームに出てくる
田舎のおうちです。
夏休みの間だけ、
親戚のおじさん家で寝泊まりすることになった“ぼく”
ごやっかいになる家は、
おばさんが自家菜園もしているような広い庭があり、
そこで採れた野菜が、
毎日の食卓にものぼってくる。
おじさんはというと、庭の片隅の小屋で
陶芸にいそしんでいます。
たまに、焼いた陶器を町まで売りに行きます。
そんなときは、きまっておばさんが、
「やったね、久しぶりの現金収入よっ!」
このイメージが強く印象に残っています。
私が、お客様から、
「研修を作ってくれないか?」と依頼され、
毎日、工房(事務所)で、四苦八苦しながらも、
ていねいに、ていねいに、研修(作品)を作りこみ、
お客様にご提供して、お代金をいただく。
商売といわれれば、その通りなのですが、
私自身は、作品をお客様に納めるまでの
プロセスを大切にしたいと思いますし、
その瞬間が、とっても好きなんです。
最後には、“久しぶりの現金収入よっ!”
といった具合になるのかもしれませんが、
そこに至るまでは、毎日毎日、
工房にこもって、作品に向き合い、
どうすれば、お客様が喜ばれるだろう・・・・・、と考え、
あ~でもない、こ~でもない、と思考錯誤し、
これでよし! と納得してから、ようやく小屋より作品を出す。
その“下ごしらえ”の時間を、いとおしく思ってしまうのです。
私にとっては、お客様にご提供する研修は、
一つの作品だと思っています。
大切な宝物を差し上げたい、共有したい、そう感じます。
とかく結果だけを求められ、プロセスの貴重さ、大切さ、
有意義さが忘れられがちですが、
だからこそ、こだわりたいのかもしれません。
今日も、「研修企画工房」にこもって、下ごしらえをしていました。
ちょっと疲れて、外にでると、夏のような日差しが照りつけ、
ジリジリと肌が焦げる気がしました。
気がつくと、季節は春から夏に、確実に移りつつあります。
そんななか、あと5日で、工房のお店開きをいたします。